先日、下記の本をようやく読み終えた。
ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック (村上春樹翻訳ライブラリー)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/07/01
- メディア: 単行本
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村上春樹も華麗なるギャツビーも読んだことない私にしてはかなり異色のチョイスだろう。
村上春樹を称える人が多いのは毎年ノーベル文学賞候補に上がることからして周知の事実であろうが、それを読まない人間にとっては理由が分からないのも当然だろう。
しかし今回、その理由がおぼろげながらわかったように思う。
その文章は難解でなく、さらさらと読ませてしまうせいか、読了感はさわやか。
余り考えずにすっと入っていける、そこがいいのではないか。
「ギャツビー」は数回手にしたが、一度も最後まで読んだことがない。
だけれどもあらすじは大体知っている。
ギャツビーの愛したデイジーは、実は中身のない空っぽの人形だったのか。
そんなデイジーを愛したギャツビーの人生、死に様は彼の、現在の地位を得るための努力と裏腹に何も報いるものがなかったのでないのか。
そういう視点で読めば、実は哀しい物語なのではないのか。
これまでどおり「ギャツビー」を多分最後まで読むことはないように思う。